iPadにおいて数値型セルにフォーカスが遷移した場合、数値を入力するオンスクリーンキーボードが表示されるようになっていましたが、通常のキーボードが表示されるように動作が変更されました。これはiOS 13で発生する不具合の修正に必要な変更です。
データベースアクセスに関連するメソッドの「errorCallback」コールバック関数は、どのようなエラーであっても呼び出されていましたが、最終的なデータベースアクセスの構文として成立しないような不正なリクエストに対しては、コールバック関数が呼び出されないように変更されました。
並べ替えの順序
Forguncy 2では辞書順となっていましたが、Forguncy 3ではバイナリ順(文字コード順)となります。
一意制約におけるNULL値の評価
Forguncyデータベースでフィールドを一意に設定した場合、Forguncy
2ではNULL値も重複が許可されていませんでしたが、Forguncy 3ではNULL値は重複が許可されます。
ひらがなとカタカナの区別
Forguncy
2では、クエリーや集計関数など、すべてのデータベース操作においてひらがな、カタカナ、半角カタカナが区別されていませんでしたが、Forguncy
3ではこれらは異なる文字として評価されます。
取得する日付値の形式変更
JavaScriptやサーバーサイドAPIを使用して内部データベースの日付型フィールドの値を取得した場合、Excelの日付シリアル値として取得されるように動作が変更されました。これはForguncyデータベース刷新による仕様変更です。
「小数」型フィールドの小数部自動丸め処理の廃止
「小数(通貨)」型フィールドの場合、Forguncy
2では小数部が自動的に4桁に丸められていましたが、Forguncy 3の「小数」型フィールドではこの動作が廃止されました。
「小数(通貨)」型フィールドの名称変更
Forguncy
2の「整数」型フィールドでは正の値として最大で2,147,483,647までの値しか扱うことができなかったため、通貨を扱う際は「小数(通貨)」型フィールドを使うことが推奨されていました。Forguncy
3の「整数」型フィールドでは正の値として最大で9,223,372,036,854,775,807までの値を扱うことができるようになったため、小数部が発生しない日本円の通貨を扱う際は「整数」型フィールドを使うことが推奨されます。このため、「小数(通貨)」型フィールドはその名称が「小数」型フィールドへと変更されました。
「Yes/No」型フィールド値の変更
「Yes/No」型フィールドの値は、Forguncy
2ではTrue、またはFalseとなっていましたが、Forguncy 3では1、または0に変更されました。
テーブルのフィールド名に使用できない文字の追加
Forguncy 2ではテーブルのフィールド名に使用できない文字は ]
のみでしたが、Forguncy 3では [ ] ' " \ , . ; | # 「
」などの記号や特殊文字が使用できなくなりました。使用できない文字を設定しようとした場合、それらの文字はすべて _ (アンダーバー)へと置換されます。
時間を含まない日付値のテーブルデザイナーでの表示変更
Forguncy
2で時間を含まない日付値を日付/時刻型フィールドに保存した場合、Forguncy Builderのテーブルデザイナーでは”2000/10/10
0:00:00”という表示になっていましたが、Forguncy 3では”2000/10/10”と表示されるように変更されました。
異なるデータ型フィールドを使用したテーブルの関連付けにおける警告表示
Forguncy
3では、たとえば数値型フィールドとテキスト型フィールドを使用してテーブルの関連付けを行っている場合、Forguncy
Builder上において警告が表示されます。
「外部データベースから取得するデータの上限レコード数」既定値の変更
Backstageビューのオプション設定にある「外部データベースから取得するデータの上限レコード数」の既定値は、Forguncy
2では5,000でしたが、Forguncy 3では10,000,000に変更されました。
「グループ」の名称変更
Forguncy 2で「グループ」と呼ばれていた機能、概念は、Forguncy
3では「ロール」という名称に変更されました。なお、名称の変更のみで実質的な機能は変更されていません。
セル名の廃止
Forguncy 2で存在した「セル名」は、Forguncy
3で新しく追加された「名前の管理」機能に統合されたため、廃止されました。
メールサーバー設定個所の統一
Forguncy
2のメールサーバーの設定は「パスワードリセット案内メール」と「データベースの更新通知メール」とで別々に存在していましたが、これが「パスワードリセット案内メール」の個所に一本化されました。これによりアプリケーション毎にそれぞれ異なるメールサーバーを設定することはできなくなりました。
メールサーバーの設定をしているForguncy
2のプロジェクトファイルを開くと、メールサーバーの設定情報は失われるため、ユーザーアカウント管理で設定しなおす必要があります。
Backstageビューのオプション設定「プロパティ」の分割
Forguncy
2のBackstageビューにあったオプション設定「プロパティ」は、Forguncy
3では「基本設定」と「アプリケーション設定」の2つに分割されました。「基本設定」はForguncy
Builderがインストールされている環境ごとに設定が保存され、「アプリケーション設定」はForguncyプロジェクトファイルごとに設定が保存されます。
[出力するExcelのページ設定]の名称と設定場所の変更
Forguncy
2で「Excelエクスポート(ページ)」、および「Excelエクスポート(リストビュー)」に存在した[出力するExcelのページ設定]は、名称が[エクスポートの印刷設定]と名称が変更され、右ペインの[ページ設定]タブに移動されました。この設定は1つのページで共通の設定となり、ExcelエクスポートとPDFエクスポートの両方で使用されます。
「新しいタブで開く」オプションを選択した場合の動作の変更
「ページ遷移」コマンドにおいて「新しいタブで開く」オプションを選択した場合、その「ページ遷移」コマンドの後に設定していたコマンドが実行されるように仕様が変更されました。
リストビュー設定の既定値の変更
新規にリストビューを作成した場合、Forguncy
2ではロードオンデマンドが無効の状態となっていましたが、Forguncy 3では有効の状態となります。
内部データベースのテーブルのフィールドが日付/時刻型、および時刻型の場合、プログラミング上で取得、設定する値は日付型ではなく、Excelの日付と同様のシリアル値(OLE オートメーション日付)となります。JavaScriptの場合、ForguncyのJavaScript APIとして用意されているConvertOADateToDateメソッド、およびConvertOADateToDateメソッドを使用してください。.NET言語(C#、およびVisual Basic)の場合、DateTime.FromOADateメソッド、およびDateTime.ToOADateメソッドを使用してください。
アプリケーションの運用時の[メール通知の登録]コマンドの通知設定は、Forguncy 2ではアプリケーションの再発行時に初期化されていましたが、Forguncy 3では初期化されず維持されます。