iPadにおいて数値型セルにフォーカスが遷移した場合、数値を入力するオンスクリーンキーボードが表示されるようになっていましたが、通常のキーボードが表示されるように動作が変更されました。これはiOS 13で発生する不具合の修正に必要な変更です。
データベースアクセスに関連するメソッドの「errorCallback」コールバック関数は、どのようなエラーであっても呼び出されていましたが、最終的なデータベースアクセスの構文として成立しないような不正なリクエストに対しては、コールバック関数が呼び出されないように変更されました。
リストビューの[ページロード時の取得レコード数]の既定値
リストビューの新規作成時、Forguncy 3では「500」でしたが、Forguncy
4では「制限なし」となります。
テーブルのフィールド作成時の既定名称
これまではフィールドのデータ型に関わらず「フィールド*」という既定の名称が設定されていましたが、データ型に応じた既定名が使用されるように変わりました。
テーブル名が重複した際のリネームルール
テーブル名が重複した場合、これまではカッコ書きの数字が付加されていましたが、数字のみが付加されるように変わりました。
[テキストボックス]型セルと[複数行テキストボックス]型セルにおける生成されるHTML要素のスタイルや属性の変更
[テキストボックス]型セルと[複数行テキストボックス]型セルは、設定するプロパティの内容により、実行時に生成されるHTML要素のスタイルや属性が変化するように仕様が変わりました。
リストビュー
アクティブセルの罫線の色が、セル編集時には水色に変化するようになりました。
コンボボックス型セルにおいて、キーボードより値を入力し合致する項目が選択状態にあるとき、Enterキーを押してその項目を確定できるようになりました。
データの入力規則で[未入力を許可する]がオフの列が存在する場合に、そのほかの列の値を入力した後に異なるリストビューへフォーカスを移動させた場合、入力規則エラーのツールチップは表示されなくなりました。
グラフ
円グラフの場合、データラベルに対して引き出し線が表示されるようになりました。
日付データを横軸に設定したグラフの場合、Forguncy 3ではひと月単位に同日の日付が軸ラベルに表示されていましたが、 Forguncy 3では31日単位の日付が表示されます
特定の数式の計算結果
Forguncy 3では、一部の数式の計算結果がExcelと異なっていましたが、Forguncy
4ではExcelと同様になるように変更されました。以下にその例を記載します。
数式 |
Forguncy 3 |
Forguncy 4 |
Excel |
---|---|---|---|
="1"=1 |
TRUE |
FALSE |
FALSE |
=1=TRUE() |
TRUE |
FALSE |
FALSE |
=""/1 |
0 |
#VALUE! |
#VALUE! |
=""-"" |
0 |
#VALUE! |
#VALUE! |
関数の計算結果
Forguncy3では、計算結果がExcelと異なる場合がありました。 Forguncy
4では関数を処理するエンジンの改善を行っており、Excelと同様になるように変更されました。
以下に改善例を記載します。記載がないものでExcelと同様の結果になるものは、この影響によるものです。
TEXTJOIN関数
以下は例です。
数式 |
Forguncy 3 |
Forguncy 4 |
Excel |
---|---|---|---|
=TEXTJOIN(",",TRUE,1,A1) |
1,#NAME? |
#NAME? |
#NAME? |
LEFT関数、RIGHT関数
以下は例です。
数式 |
Forguncy 3 |
Forguncy 4 |
Excel |
---|---|---|---|
=LEFT("@𥊍aA",3) |
@𥊍 |
@𥊍a |
@𥊍a |
=RIGHT("@𥊍aA",4) |
𥊍aA |
@𥊍aA |
@𥊍aA |
=COUNTIF関数
以下は例です。
数式 |
Forguncy 3 |
Forguncy 4 |
Excel |
---|---|---|---|
=COUNTIF(A1:A6,"*") |
4 |
0 |
0 |
循環参照の処理結果
循環参照を行った場合の処理結果が異なる場合があります。以下は例です。
Forguncy 3の場合の結果:
Forguncy 4の場合の結果:
リストビュー上のセルの指定方法
ページの1行目から最終行までがリストビューであった場合、範囲をパラメーターとするExcel関数において、「$A:$A」というような値でリストビューの列を範囲として指定可能でしたが、Forguncy
4ではリストビュー内の単一セル(「A2」など)、もしくは行番号を含む範囲指定(「A2:A12)など」)のみ有効となります。
数値と通貨の書式設定の結果
特定の表示形式において、Forguncy 3では表示結果がExcelと異なる場合がありましたが、Forguncy
4ではExcelと同様になるように変更されました。
表示形式 |
値 |
Forguncy 3 |
Forguncy 4 |
Excel |
---|---|---|---|---|
0_);[Red](0) |
123 |
123 |
123 |
123 |
#,##0_) ¥;[Red](#,##0) ¥ |
123 |
123 ¥ |
123 ¥ |
123 ¥ |
"\"#,##0;"\"-#,##0 |
123 |
123 |
\123 |
\123 |
#,##0.## |
1234 |
1,234 |
1,234. |
1,234. |
ユーザー情報テーブルの命名規則変更
テーブルへの構造変更を許可している際に自動作成される「FGC_DesignerUserInfoTable」テーブルの命名規則が、以下のように変更になりました。これは異なるForguncy
Serverが同じ外部データベースを使用する際に競合しないための措置です。
Forguncy Server(運用環境)側で作成、使用されるテーブル名称は「FGC_US_<コンピューター名>」です。
Forguncy Builder(開発環境)側で作成、使用されるテーブル名称は「FGC_USD_<コンピューター名>」です。
Windows認証の場合、「FGC_US」または「FGC_USD」と「_<コンピューター名>」の間に「_W」が挿入されます。
認証プロバイダーの場合、「FGC_US」または「FGC_USD」と「_<コンピューター名>」の間に「_S」が挿入されます。
コンピューター名が長すぎる場合、データベースの種類に合わせてコンピューター名の一部は省略されます。Oracle Databaseの場合、テーブル名の最大文字数は28文字です。SQL Serverの場合、テーブル名の最大文字数は30文字です。
Oracle Databaseの場合、Unicode文字はすべてアンダーバー「_」へと変換されます。
空白文字や「?」などの特殊文字はすべてアンダーバー「_」へと変換されます。
Accessファイルからのインポートを行うための条件
Forguncy 3では、Microsoft Access データベース
エンジン(AccessDatabaseEngine.exe)をインストールすることでもAccessファイルからのインポートが行えましたが、Forguncy
4ではMicrosoft Accessのインストールも必要です。
Forguncy
3では、Accessファイルからのインポートを行うために32ビット版のMicrosoft Accessをインストールする必要がありましたが、Forguncy
4では32ビット版と64ビット版のどちらのMicrosoft
Accessをインストールしても、Accessファイルからのインポートが可能となりました。