安定したシステム運用を確保するためにログとモニターを活用します。適切に記録されたログを監視することで、システムの稼働状況を把握し、異常や障害などのトラブルに対応できるようになります。また、ログに出力された情報は異常の検知や障害の原因分析、システムの迅速な復旧に活用でき、システムの信頼性や運用効率の向上が期待できます。
ログレベルを設定することで、用途に応じた適切なログの出力が可能になります。規定値はInformationで、システムの動作が想定と異なる場合にDebugに変更し、さらに 原因不明の不具合や詳細な調査が必要な場合にTraceに変更することを推奨します。
参考:診断ログ
既定ではHTTPログを除くすべてのログモジュールが有効になっています。HTTPログは、各HTTPリクエストの詳細な記録を保持しますが、ログファイルのサイズが増大すると、ストレージのリソース不足を引き起こす可能性があります。必要に応じてHTTPログを有効にし、適切に取得してください。
データの破損やシステム障害のリスクを低減するためにバックアップは適切に行ってください。
発行されたすべてのアプリケーションに対して定期的なバックアップを行うには、[自動バックアップ]機能を有効にします。
参考:バックアップと復元
内部データベース
アプリケーションのバックアップにデータベースも含まれます。サーバー管理ポータルで設定します。
外部データベース
外部データベースは、各データベースソフトウェアが提供するバックアップツールなどを使用して適切にバックアップしてください。また、通常のバックアップに加えトランザクションログもバックアップすることを推奨します。
トランザクションログはデータベースの種類によって名称や保存内容が異なるため、各データベースソフトウェアの仕様を確認してください。
参考:SQL Server:トランザクションログ、 MySQL:バイナリログ
フルバックアップを実行する前に、少なくとも週に一度、整合性チェックを実施することを推奨します。これにより、破損した状態でのバックアップを防ぎ、開発リーダーまたはデータベース管理者が適切に対応できるようになります。
整合性チェックの方法の一つとして、定期的にバックアップしたデータベースをテスト環境に復元する方法があります。事前にテスト環境で実施し、復元方法を明確にしておくことで、有事の際に正確かつ迅速に対応できるようになります。
データベースメンテナンス時など、パフォーマンス最適化や障害対応を目的とした作業を行う際に、データベースを保護し、迅速に復旧できるよう、フルバックアップとは別に個別バックアップの取得を推奨します。
保存フォルダーの設定で[ファイルアップロードパス]が既定のパスの場合、アプリケーションのバックアップにより添付ファイルもバックアップされます。ただし、[ファイルアップロードパス]を任意のパスに変更した場合は、アプリケーションのバックアップには含まれないため、他の方法でバックアップしてください。