数値計算には数学関数を使用します。数学関数の引数、または他の式でPI
(円周率)、およびE
(ネイピア数)識別子を使用できます。なお、Max関数、およびMin関数については、集計を参照してください。
指定した数値の絶対値を返します。
構文
Abs(number
)
引数
number
:絶対値が必要な数値です。 例:
次の式を使用して、NetSalesフィールドとProjectedSalesフィールドの差の絶対値を返すことができます。
{Abs(NetSales - ProjectedSales)}
コサインが数値となる角度(数値の逆余弦)をラジアン単位で返します。
構文
Acos(number
)
引数
number
:角度のコサインを表す-1~1の範囲の数値です。 例:
次の式を使用して、コサインが-0.5である角度を返すことができます。
{Acos(-0.5)}
サインが数値となる角度(数値の逆正弦)をラジアン単位で返します。
構文
Asin(number
)
引数
number
:角度のサインを表す-1~1の範囲の数値です。 例:
次の式を使用して、サインが0.77である角度を返すことができます。
{Asin(0.77)}
タンジェントが数値となる角度(数値の逆正接)をラジアン単位で返します。
構文
Atan(number
)
引数
number
:角度のタンジェントを表す-1~1の範囲の数値です。 例:
次の式を使用して、タンジェントが-0.234である角度を返すことができます。
{Atan(-0.234)}
タンジェントが2つの指定された数値の商である角度をラジアン単位で返します。
構文
Atan2(y
, x
)
引数
y
:点のy座標を指定します。
x
:点のx座標を指定します。 例:
次の式を使用して、タンジェントが-1、-2の数値の商である角度を返すことができます。
{Atan2(-1, -2)}
2つの32ビットの数値の完全な積を生成します。
構文
BigMul(a
, b
)
引数
a
:乗算対象の最初の数。
b
:乗算対象の2番目の数。 例:
次の式を使用して、UnitPriceフィールドとQuantityフィールドの完全な積を返すことができます。
{BigMul(UnitPrice, Quantity)}
指定した数値以上の最小の整数を返します。
構文
Ceiling(number
)
引数
number
:対象となる数値を指定します。 例:
次の式を使用して、5.789を切り上げることができます。
{Ceiling(5.789)}
指定した角度のコサインを返します。
構文
Cos(angle
)
引数
angle
:ラジアン単位の角度です。 例:
次の式を使用して、PI/2角度のコサインを返すことができます。
{Cos(PI / 2)}
指定した角度の双曲線(ハイパボリック)コサインを返します。
構文
Cosh(angle
)
引数
angle
:ラジアン単位の角度です。 例:
次の式を使用して、PI角度の双曲線コサインを返すことができます。
{Cosh(PI)}
指定した値でe(ネイピア数)を累乗した値を返します。
構文
Exp(number
)
引数
number
:べき乗を指定する数値です。 例:
次の式を使用して、eを5の累乗にすることができます。
{Exp(5)}
数値の小数部分を除去して、整数値部分を返します。
構文
Fix(number
)
引数
number
:整数部分が返される数値です。 例:
次の式を使用して、101.789の整数部分を返すことができます。
{Fix(101.789)}
指定した数値以下の最大の整数を返します。
構文
Floor(number
)
引数
number
:対象となる数値を指定します。 例:
次の式を使用して、15.789を切り上げることができます。
{Floor(15.789)}
指定した数値を別の指定した数値で除算した結果の剰余を返します。
構文
IEEERemainder(a
, b
)
引数
a
:被除数。
b
除数。 例:
次の式を使用して、100を89で割った剰余を返すことができます。
{IEEERemainder(100, 89)}
指定した数の対数を返します。
構文
Log(number
)
引数
number
:対数が返される数値です。 例:
次の式を使用して、78の対数を返すことができます。
{Log(78)}
10を底とする数値の対数を返します。
構文
Log10(number
)
引数
number
:10を底とする対数を求める数値です。 例:
次の式を使用して、10を底とする1000の対数を返すことができます。
{Log10(1000)}
指定の数値を指定した数値で累乗した結果を返します。
構文
Pow(x
, y
)
引数
x
:累乗対象の数値です。
y
:累乗を指定する数値です。 例:
次の式を使用して、10の5乗の結果を返すことができます。
{Pow(10, 5)}
10進数の値を最も近い整数に丸めます。
構文
Round(number
)
引数
number
:丸めの対象の10進数です。 例:
次の式を使用して、PIの丸め結果を返すことができます。
{Round(PI)}
数の符号を示す整数を返します。
-1
:数値が0未満です。
0
:数値が0です。
1
:数値が0より大きい値です。 構文
Sign(number
)
引数
number
:符号が返される数値です。 例:
次の式を使用して、-234の符号を返すことができます。
{Sign(-234)}
指定した角度のサインを返します。
構文
Sin(angle
)
引数
angle
:ラジアン単位の角度です。 例:
次の式を使用して、PI/4角度のコサインを返すことができます。
{Sin(PI / 4)}
指定した角度の双曲線正弦(ハイパボリックサイン)を返します。
構文
Sinh(angle
)
引数
angle
:ラジアン単位の角度です。 例:
次の式を使用して、PI角度の双曲線正弦を返すことができます。
{Sinh(PI)}
指定した数値の平方根を返します。
構文
Sqrt(number
)
引数
number
:平方根を求める数値です。 例:
次の式を使用して、144の平方根を返すことができます。
{Sqrt(144)}
指定した角度のタンジェントを返します。
構文
Tan(angle
)
引数
angle
:ラジアン単位の角度です。 例:
次の式を使用して、PI/4角度のタンジェントを返すことができます。
{Tan(PI / 4)}
指定した角度の双曲線正接線(ハイパボリックタンジェント)を返します。
構文
Tanh(angle
)
引数
angle
:ラジアン単位の角度です。 例:
次の式を使用して、PI/3角度の双曲線正接線を返すことができます。
{Tanh(PI / 3)}
数値の整数部を計算します。
構文
Truncate(number
)
引数
number
:切り捨ての対象となる数値です。 例:
次の式を使用して、123.564を切り捨てることができます。
{Truncate(123.654)}
識別子 | 説明 | 使用例 |
---|---|---|
E | E(ネイピア数)の値である2.71828182845905を返します。 |
{E*2} |
PI | 円周率πの近似値である数値3.14159265358979を返します。 |
{2 * PI * Radius} |
Floor関数は、指定した浮動小数点パラメーターの値以下の最大の整数を返します。
たとえば、内部データベースのシリアル値の日付を変換する場合、Floor関数は整数部分である「日」を取得するために使用されます。式は次のとおりです。
{DateAdd("s", (FGC_CreateDate - Floor(FGC_CreateDate)) * 24 * 60 * 60, DateAdd("d",Floor(FGC_CreateDate), "1899-12-30") )}