このパターンの移行方法では、既存のForguncy Server上で動作しているアプリケーションの運用継続したまま各アプリケーションの動作検証を行い、すべてのアプリケーションの動作検証が完了したタイミングで、バージョン10アプリケーションとしての再発行を行います。既存アプリケーションのダウンタイムは、アプリケーションの再発行を行う時間のみです。既存のアプリケーションを運用しながら新バージョンの動作検証を行えるため、運用中のアプリケーション数が多い場合や動作検証に時間がかかることが予想される場合に適用すべきパターンです。
運用中のアプリケーションからの最新のデータの取得
この後のForguncy 10 Builderのデバッグ機能を使用した動作検証において、現在運用中のアプリケーションの最新データ(内部データベース)を使用したい場合、本手順を実施します。旧バージョンのヘルプにある「アプリの更新(データベースを変更する場合)」に記載されている方法にしたがい、既存のForguncy Serverで運用しているアプリケーションから対象のプロジェクトファイル(FGCPファイル)最新のデータを取得できます。
ページとセルのアクセス許可の取得
この後のForguncy 10 Builderのデバッグ機能を使用した動作検証において、現在運用中のアプリケーションのページとセルのアクセス許可における最新の設定内容を使用したい場合、本手順を実施します。旧バージョンのヘルプにある「ページとセルのアクセス許可取得」の内容に従い、Forguncy Builder側へと設定をインポートできます。
アプリケーションの動作検証
新バージョンでのアプリケーションの動作検証に記載されている方法にしたがって必要な動作検証を行い、必要に応じてアプリケーションの修正を行います。
メンテナンスモードに変更しデータが更新されるのを防ぎます。また、不測の事態に備えバックアップを行います。
運用中アプリケーションのメンテナンスモードへの移行、または停止
アプリケーションが動作している状態の場合、ユーザーがデータを更新してしまう可能性があるため、アプリケーションをメンテナンスモードへと変更してデータが更新されるのを防ぎます。旧バージョンのヘルプにある「アプリの開始と停止」に記載されている方法にしたがって、旧バージョンのForguncy Serverで運用しているアプリケーションをメンテナンスモードへと変更してください。なお、Forguncy 10 Serverへとアップグレード後にメンテナンスモードの解除を行うには、Forguncy 10 Builderが必要となります(旧バージョンのForguncy Builderでメンテナンスモードの解除を行うことはできません)。
運用中のアプリケーションのバックアップ
運用しているアプリケーションのバックアップを作成します。旧バージョンのヘルプにある「アプリのバックアップと復元」に記載されている方法にしたがって、旧バージョンのForguncy Server上のアプリケーションのバックアップを作成してください。
ユーザーアカウント情報のバックアップ
旧バージョンのForguncy Serverでユーザーやロール、組織情報などを登録している場合、それらの登録情報をバックアップします。旧バージョンのヘルプにある「ユーザーアカウント情報のバックアップと復元」に記載されている方法にしたがって、ユーザーアカウント情報をバックアップしてください。
旧バージョンのForguncy Serverのライセンス認証解除
旧バージョンのForguncy Serverのライセンスが失効する場合など、必要に応じてこの時点でライセンス認証解除を行います。アップグレード後に旧バージョンのライセンス認証解除を行うことはできません。
Forguncy 10 Serverをインストールし、運用環境の準備を行います。
Forguncy Serverのアップグレードインストール
Forguncy Serverのインストール(Windows)内の「アップグレードインストール」に記載されている方法にしたがって、旧バージョンのForguncy Serverをバージョン10にアップグレードします。
Forguncy 10 Serverのライセンス認証
運用ライセンス認証の手順に記載されている方法にしたがって、Forguncy 10 Serverのライセンス認証を行ってください。
アップグレードインストールでは引き継がれないForguncy Serverの状態の再設定
Forguncy Serverのインストール(Windows)内の「アップグレードインストール」に記載されている「アップグレードインストール時に引き継がれない情報や設定」を参照し、必要な項目についてForguncy 10 Server上で再設定を行います。
Forguncy 10 Serverにアプリケーションを発行します。再発行の方法は動作検証によるアプリケーションの改修に依存し、二通りの方法があります。
新バージョンでの動作検証においてデータベース部分の構造や設定への変更を行っている場合、こちらの方法を選択します。データベースは、行った変更をマージする方法で発行します。データベースをマージして発行の手順3以降にしたがって、アプリケーションを再発行し、メンテナンスモードを解除してください。
「データベース部分の構造や設定」には次のものが含まれます。
データベーススキーマ
テーブル、ビュー、コピーテーブルの追加・削除・名前の変更
フィールドの追加・削除・名前の変更・更新
ワークフロー
通知設定、プロセス設定の追加・削除・更新
データアクセス権限
新バージョンでの動作検証においてデータベース部分への変更を行っていない場合、こちらの方法を選択します。アプリの更新(データベースを変更しない場合)の手順2以降にしたがって、アプリケーションを再発行し、メンテナンスモードを解除してください。この際、[サーバー上にあるデータベースを現在のテーブルで上書きする]のチェックが外れていること、および[発行後にメンテナンスモードを解除する]のチェックがついていることを必ず確認してください。