本ページに記載されている移行の動作がサポートされるのは2つ前までのメジャーバージョンとなるForguncy 6、およびForguncy 8です。それよりも古いバージョンを移行する場合には、一度その間のバージョンに移行するなどの対応を行ったうえで、本内容にしたがって移行してください。
注意:
新バージョン利用には移行作業が必須です
発行済みの旧バージョンのアプリケーションを新バージョンに移行せずにForguncy 10 Serverで動作させることはサポートしていません。そのため実際のアップグレードを行う前に新バージョンでの動作検証を行うことを強くお勧めします。
バージョン6までの無償アップグレードでは、移行前バージョンの使用権は即時失効していましたが、Forguncy 10では移行前のバージョンの使用権の失効はアップグレードから「90日後」となります。この間、新旧バージョンを同時利用できますので、Forguncy 10への移行準備完了まで旧バージョンでの運用が可能です。
ダウングレードはサポートしてません
バージョンをForguncy 10にアップグレードした後に以前のバージョンに戻して利用することはできません。例えば、新バージョンで保存したプロジェクトファイルは以前のバージョンのForguncy Builderでは開けなくなります。また、新バージョンではユーザー情報のデータベース構造が変更されているため、Forguncy Serverを以前のバージョンに戻すとユーザー情報のデータが破損します。
バージョン8以前のForguncy Builderがインストールされている環境にForguncy 10 Builderをインストールする場合、そのForguncy Builderとは別にForguncy 10 Builderがインストールされます。以前のバージョンのForguncy Builderは削除されません。そのため、Forguncy 10 Builderにおいて、旧バージョンに対するアップグレードインストール(上書きインストール)が行われることはありません。以前のバージョンの使用権が失効している場合、以前のバージョンの開発ライセンスの認証解除とForguncy Builderのアンインストールが必要です。
メシウスが提供するプラグイン、および認証プロバイダーをダウンロードして使用していた場合、Forguncy 10 Builderではバージョン10用のプラグイン/認証プロバイダーを新たにインストールする必要があります。詳細はプラグイン、または認証プロバイダーを参照してください。
バージョンの移行とハードウェアのリプレイスやプラットフォームの変更といった環境の切り替えを同時に行わないようにしてください。これは運用しているアプリケーションの最新のデータを異なる環境の新バージョンへと直接移動する方法がないためです。また、バージョン移行による問題であるのか、環境移行による問題であるのかの切り分けが困難になります。まずバージョンの移行を完了させて安定稼働を確認したのち、サーバーリプレイスや異なるOSへの切り替えを参照して環境の切り替えを行うようにしてください。同様の理由から、アプリケーションの動作改善や、機能追加についても、バージョンの移行と同時に行わないようにしてください。
すでに運用中のアプリケーションが存在するForguncy Serverを新バージョンへと移行するパターンとして、次の2つのパターンを示します。
既存アプリケーションの運用と並行して動作検証を行い、アプリケーションを移行する場合
アプリケーションの規模や重要度、アプリケーション数にもよりますが、多くの場合、新バージョンにおけるアプリケーションの動作確認のために既存アプリケーションの運用を停止することは困難です。既存アプリケーションの運用を中断せずに、新バージョンにおけるアプリケーションの動作検証を行う場合には、アプリの運用を停止できない場合の移行の手順を検討してください。
既存アプリケーションの運用を停止した状態で動作検証を行い、アプリケーションを移行する場合
既存アプリケーションの運用を停止した状態で新バージョンにおけるアプリケーションの動作検証が可能な場合には、アプリの運用が停止可能な場合の移行の手順を検討してください。この方法はデータベースのマージ設定の必要がないなど、「アプリの運用を停止できない場合の移行」のパターンと比較して手順がシンプルです。
旧バージョンで作成したプロジェクトファイルをForguncy 10 Builderで開いた場合、そのプロジェクトファイルはバージョン10の形式へと変換され、旧バージョンのForguncy Builderでは開くことができなくなります。そのため、プロジェクトファイルは必ずバックアップを作成してください。
移行やアップグレード動作がうまくいかなかった場合、Forguncy Server上のバックアップファイルからアプリケーションを復元できる場合があります。そのため、移行を行う前に、運用しているアプリケーションを必ずバックアップしてください。アプリケーションをバックアップする方法については、対象バージョンのヘルプを参照してください。
移行パターンによっては、旧環境のForguncy Server上に存在していたユーザー情報は失われてしまいます。そのため、事前にユーザーアカウント情報のバックアップを行っておくことが重要です。ユーザーアカウント情報をバックアップする方法については、対象バージョンのヘルプを参照してください。 なお、ユーザーアカウントを登録していない(認証を使用していない)場合には、バックアップは不要です。
バージョン10では2.202.1以前のモバイルアプリをサポートしていません。旧バージョンで該当のモバイルアプリを使用している場合は、モバイルアプリのアップデートも合わせて実施してください。詳細については、モバイルアプリのサポートポリシーを参照してください。
バージョン6以前のForguncy Serverは.NET Frameworkを使用して動作していました。Forguncy 10 ServerからベースとなるフレームワークをASP.NET Coreへと移行したため、以前に作成したカスタムWeb APIには互換性がありません。カスタムWeb APIのASP.NET Core移行に従い、カスタムWeb APIを移行する必要があります。
Forguncyはバージョン10より、ASP.NET Coreのランタイムを「NET. 8」に変更し、それに伴い「NET. 8」を使用したカスタムWeb APIを新たにサポートしました。バージョン8で動作している「.NET Framework 4.7.2」を使用したカスタムWeb APIは引き続き動作しますが、「.NET 8」へのアップグレードが可能です。詳細はカスタムWeb APIの.NET 8移行を参照してください。
バージョン10では一部の仕様変更に伴い、以前のバージョンと挙動の異なる機能や非推奨となった機能が存在します。多くの場合は移行時に互換性を維持するため、直ちに挙動が変わることはありません。移行時に変化点を増やすとトラブルの原因となるため、アップグレード後に対応することを推奨します。
二要素認証を設定している場合、ビルトインページ「FGC_パスワードの変更」をリセットする必要があります。
これはバージョン10から、パスワードポリシーによるパスワードの変更を警告ではなく強制にしたことに伴い、「FGC_パスワードの変更」ページでキャンセルボタンを押したときの挙動が変更されているためです。
バージョン10 | キャンセルボタンを押下すると、ログインページに遷移します。 |
バージョン8 | キャンセルボタンを押下すると、二要素認証のページに遷移します。バージョン10では、二要素認証に成功してもパスワードの変更が完了していないと、ログインページに遷移します。 |
仕様変更に伴い挙動の変わった機能について、アプリケーションごとにForguncy 10 Builderから移行を行うことができます。詳細はアプリケーション設定の[互換性のために変更を保留されている挙動の確認]を参照してください。
バージョン10より、機能を拡張し、汎用性を高めたユーザー管理V2プラグインをリリースしました。これに伴い、ユーザー管理プラグインは将来のバージョンで廃止予定のため、移行をご検討ください。詳細については互換性のために維持されている機能を参照してください。
その他の互換性については、バージョン8から10の互換性を参照してください。