このパターンの移行方法では、既存のForguncy Server上で動作しているアプリケーションの運用を一時的に中断し、その間に各アプリケーションの動作検証、およびバージョン8アプリケーションとしての再発行を行います。そのため、運用中のアプリケーション数が少なく動作検証にも時間がかからないことが予想されるなど、既存アプリケーションのダウンタイムを確保できる場合に適用すべきパターンです。
なお、Forguncy Server環境へとネットワークを介したアクセスがForguncy Builderから行えない場合、以下の「前準備」手順3は実施できません。そのため、そのような環境の場合で、かつデータベースを含めた発行が必要な場合には、アプリの運用を停止できない場合の移行を検討してください。
メンテナンスモードに変更しデータが更新されるのを防ぎます。また、不測の事態に備えバックアップを行います。
運用中のアプリケーションのメンテナンスモードへの移行
アプリケーションが動作している状態の場合、ユーザーがデータを更新してしまう可能性があるため、アプリケーションをメンテナンスモードへと変更してデータが更新されるのを防ぎます。旧バージョンのヘルプにある「アプリケーションの更新（データベースを変更する場合）」に記載されている方法にしたがって、旧バージョンのForguncy Serverで運用しているアプリケーションをメンテナンスモードへと変更してください。なお、Forguncy 8 Serverへとアップグレード後にメンテナンスモードの解除を行うには、Forguncy 8 Builderが必要となります（旧バージョンのForguncy Builderでメンテナンスモードの解除を行うことはできません）。
既存のプロジェクトファイル（FGCPファイル）のバックアップ
プロジェクトファイルのバックアップを作成します。運用しているすべてのアプリケーションのFGCPファイルをコピーして、バックアップを作成してください。
運用中のアプリケーションからの最新のデータの取得
プロジェクトファイル（開発環境）側のデータベースを運用中の最新のデータと同じ状態にしておくために、［運用データベースの取得］を行います。旧バージョンのヘルプにある「アプリの更新（データベースを変更する場合）」に記載されている方法にしたがって、既存のForguncy Serverで運用している対象のアプリケーションすべてにおいて最新のデータを取得してください。
ページとセルのアクセス許可の取得
この後のForguncy 8 Builderのデバッグ機能を使用した動作検証において、現在運用中のアプリケーションのページとセルのアクセス許可における最新の設定内容を使用したい場合、本手順を実施します。旧バージョンのヘルプにある「ページとセルのアクセス許可取得」の内容に従い、Forguncy Builder側へと設定をインポートできます。
運用中のアプリケーションのバックアップ
運用しているアプリケーションのアプリケーションのバックアップを作成します。旧バージョンのヘルプにある「アプリのバックアップと復元」に記載されている方法にしたがって、旧バージョンのForguncy Server上のアプリケーションのバックアップを作成してください。
ユーザーアカウント情報のバックアップ
旧バージョンのForguncy Serverでユーザーやロール、組織情報などを登録している場合、それらの登録情報をバックアップします。旧バージョンのヘルプにある「ユーザーアカウント情報のバックアップと復元」に記載されている方法にしたがって、ユーザーアカウント情報をバックアップしてください。
Forguncy 8 Builderのデバッグ機能を使用した動作検証
新バージョンでのアプリケーションの動作検証の「Forguncy 8 Builderのデバッグ機能を使用した動作検証」に記載されている方法にしたがって、Forguncy 8 Builderのインストールと動作検証を行います。
Forguncy 8 Serverをインストールし、運用環境の準備を行います。
旧バージョンのForguncy Serverのライセンス認証解除
旧バージョンのForguncy Serverのライセンスが失効する場合など、必要に応じてこの時点でライセンス認証解除を行います。アップグレード後に旧バージョンのライセンス認証解除を行うことはできません。
Forguncy Serverのアップグレードインストール
Forguncy Serverのインストール（Windows）内の「アップグレードインストール」に記載されている方法にしたがって、旧バージョンのForguncy Serverをバージョン8にアップグレードします。
Forguncy 8 Serverのライセンス認証
運用ライセンス認証の手順に記載されている方法にしたがって、Forguncy 8 Serverのライセンス認証を行ってください。
アップグレードインストールでは引き継がれないForguncy Serverの状態の再設定
Forguncy Serverのインストール（Windows）内の「アップグレードインストール」に記載されている「アップグレードインストール時に引き継がれない情報や設定」を参照し、必要な項目についてForguncy 8 Server上で再設定を行います。
Forguncy 8 Serverにアプリケーションを発行します。再発行の方法は動作検証によるアプリケーションの改修に依存し、二通りの方法があります。
新バージョンでの動作検証においてデータベース部分の構造や設定に変更行っている場合、こちらの方法を選択します。ただし、運用中の内部データベースはデータも含めて完全に上書きされるため、「前準備」の手順3で運用しているアプリケーションの最新のデータをForguncy Builder側へと取得済みである必要があります。データベースを上書きして発行の手順6以降にしたがって、アプリケーションを再発行し、メンテナンスモードを解除してください。
「データベース部分の構造や設定」には次のものが含まれます。
データベーススキーマ
テーブル、ビュー、コピーテーブルの追加・削除・名前の変更
フィールドの追加・削除・名前の変更・更新
ワークフロー
通知設定、プロセス設定の追加・削除・更新
データレベルのアクセス制御
新バージョンでの動作検証においてデータベース部分の構造や設定に一切の変更を行っていない場合、こちらの方法を選択します。アプリの更新（データベースを変更しない場合）の手順2以降にしたがって、アプリケーションを再発行し、メンテナンスモードを解除してください。この際、［サーバー上にあるデータベースを現在のテーブルで上書きする］のチェックが外れていること、および［発行後にメンテナンスモードを解除する］のチェックがついていることを必ず確認してください。