本ページに記載されている移行の動作がサポートされるのは2つ前までのメジャーバージョンとなるForguncy 4、およびForguncy 6です。それよりも古いバージョンを移行する場合には、一度その間のバージョンに移行するなどの対応を行ったうえで、本内容にしたがって移行してください。
注意:Forguncy 8では移行作業が必須です。
以前のバージョンとは異なり、発行済みの旧バージョンのアプリケーションを新バージョンに移行せずにForguncy 8 Serverで動作させることはサポートしていません。そのため実際のアップグレードを行う前に新バージョンでの動作検証を行うことを強くお勧めします。
これまでの無償アップグレードでは、移行前バージョンの使用権は即時失効していましたが、Forguncy 8では移行前のバージョンの使用権の失効はアップグレードから「90日後」となります。この間、新旧バージョンを同時利用できますので、Forguncy 8への移行準備完了まで旧バージョンでの運用が可能です。
バージョン6以前のForguncy Builderがインストールされている環境にForguncy 8 Builderをインストールする場合、そのForguncy Builderとは別にForguncy 8 Builderがインストールされます。以前のバージョンのForguncy Builderは削除されません。そのため、Forguncy 8 Builderにおいて、旧バージョンに対するアップグレードインストール(上書きインストール)が行われることはありません。以前のバージョンの使用権が失効している場合、以前のバージョンの開発ライセンスの認証解除とForguncy Builderのアンインストールが必要です。
メシウスが提供するプラグイン、および認証プロバイダーをダウンロードして使用していた場合、Forguncy 8 Builderではバージョン8用のプラグイン/認証プロバイダーを新たにインストールする必要があります。詳細はプラグイン、または認証プロバイダーを参照してください。
バージョンの移行とハードウェアのリプレイスやプラットフォームの変更といった環境の切り替えを同時に行わないようにしてください。これは運用しているアプリケーションの最新のデータを異なる環境の新バージョンへと直接移動する方法がないためです。また、バージョン移行による問題であるのか、環境移行による問題であるのかの切り分けが困難になります。まずバージョンの移行を完了させて安定稼働を確認したのち、サーバーリプレイスや異なるOSへの切り替えを参照して環境の切り替えを行うようにしてください。同様の理由から、アプリケーションの動作改善や、機能追加についても、バージョンの移行と同時に行わないようにしてください。
すでに運用中のアプリケーションが存在するForguncy Serverを新バージョンへと移行するパターンとして、次の2つのパターンを示します。
既存アプリケーションの運用と並行して動作検証を行い、アプリケーションを移行する場合
アプリケーションの規模や重要度、アプリケーション数にもよりますが、多くの場合、新バージョンにおけるアプリケーションの動作確認のために既存アプリケーションの運用を停止することは困難です。既存アプリケーションの運用を中断せずに、新バージョンにおけるアプリケーションの動作検証を行う場合には、アプリの運用を停止できない場合の移行の手順を検討してください。
既存アプリケーションの運用を停止した状態で動作検証を行い、アプリケーションを移行する場合
既存アプリケーションの運用を停止した状態で新バージョンにおけるアプリケーションの動作検証が可能な場合には、アプリの運用が停止可能な場合の移行の手順を検討してください。この方法はデータベースのマージ設定の必要がないなど、「アプリの運用を停止できない場合の移行」のパターンと比較して手順がシンプルです。
旧バージョンで作成したプロジェクトファイルをForguncy 8 Builderで開いた場合、そのプロジェクトファイルはバージョン8の形式へと変換され、旧バージョンのForguncy Builderでは開くことができなくなります。そのため、プロジェクトファイルは必ずバックアップを作成してください。
移行やアップグレード動作がうまくいかなかった場合、Forguncy Server上のバックアップファイルからアプリケーションを復元できる場合があります。そのため、移行を行う前に、運用しているアプリケーションを必ずバックアップしてください。アプリケーションをバックアップする方法については、対象バージョンのヘルプを参照してください。
移行パターンによっては、旧環境のForguncy Server上に存在していたユーザー情報は失われてしまいます。そのため、事前にユーザーアカウント情報のバックアップを行っておくことが重要です。ユーザーアカウント情報をバックアップする方法については、対象バージョンのヘルプを参照してください。 なお、ユーザーアカウントを登録していない(認証を使用していない)場合には、バックアップは不要です。
バージョン4から移行する場合で、かつOracle Databaseに接続、もしくはODBCデータソースを使用してデータベース等に接続しているアプリケーションが存在する場合、32ビット版ではなく64ビット版の設定を行う必要があります。Oracle Databaseを使用している場合、64ビット版のOracle Database Clientをインストールしてください。ODBCデータソースを使用している場合、64ビット版である「ODBC データソース アドミニストレーター(64ビット)」からODBCデータソースの設定を行ってください。その後、Forguncy 8 Builderで対象のプロジェクトファイルを開き、必要に応じて外部データベースへの接続情報の修正を行います。対象のテーブルを右クリックしてコンテキストメニューから[最新の情報に更新]を選択し、対象の外部データベースへと接続ができていることを確認します。
バージョン4のグローバル設定「AutoSyncWindowsDomainUsers」は、バージョン6の時点で「AutoCacheWindowsDomainUsers」へと名称変更されました。そのため、バージョン4で本設定を使用していた場合、「AutoCacheWindowsDomainUsers」の値を再設定し、Windows認証を使用していたすべてのアプリケーションを再発行する必要があります。