Forguncy Serverを運用している環境を変更する必要がある場合のForguncy Server、および運用アプリケーションの移行方法について説明します。本ページの内容は、異なる環境の同一バージョンのForguncy Serverへと移行する方法です。旧バージョンからの移行方法については、旧バージョンからの移行を参照してください。
Forguncy Serverの運用環境の変更を行うケースとしては次のようなものがあります。
使用しているハードウェアの老朽化により新しいサーバーに移行したい場合
より高い性能が必要なため、高性能なサーバーへ移行したい場合
異なるクラウドサービスが提供している仮想マシンに乗り換えたい場合
Windows版からLinux版へと異なるプラットフォームのForguncy Serverに移行したい場合
なお、Linux版のForguncy ServerではWindows版の一部の機能がサポートされていなかったり、設定方法や実現方法が異なったりするものが存在します。必ずLinux版Forguncy Serverの違いと注意点を確認の上、移行が可能かどうかを判断してください。
メンテナンスモードに変更してデータが更新されるのを防ぎます。また、不測の事態に備えバックアップを行います。
運用中アプリケーションのメンテナンスモードへの移行、または停止
アプリケーションが動作している状態の場合、ユーザーがデータを更新してしまう可能性があるため、アプリケーションをメンテナンスモードへと変更してデータが更新されるのを防ぎます。アプリの開始と停止に記載されている方法にしたがって、旧バージョンのForguncy Serverで運用しているアプリケーションをメンテナンスモードへと変更するか、停止してください。
運用中のアプリケーションからの最新のデータの取得
プロジェクトファイル(開発環境)側のデータベースを運用中の最新のデータと同じ状態にしておくために、[運用データベースの取得]を行います。データベースを上書きして発行に記載されている方法にしたがって、既存のForguncy Serverで運用している対象のアプリケーションすべてにおいて最新のデータを取得してください。また、取得したデータとそのデータでのアプリケーションの動作が問題がないかどうかを確認してください。
ユーザーアカウント情報のバックアップ
ユーザーやロール、組織情報などを登録している場合、それらの登録情報をバックアップします。ユーザーアカウント情報のバックアップと復元に記載されている方法にしたがって、ユーザーアカウント情報をバックアップしてください。
Forguncy Serverのライセンス認証解除
運用ライセンスのライセンス認証の手順に従い、既存のForguncy Serverのライセンス認証を解除します。
Forguncy 8 Serverをインストールし、新環境の準備を行います。
Forguncy 8 Serverの新環境へのインストール
Forguncy Serverのインストール(Windows)、またはForguncy Serverのインストール(Linux)に記載されている方法にしたがって、Forguncy 8 Serverを新環境にインストールします。
Forguncy 8 Serverのライセンス認証
運用ライセンス認証の手順に記載されている方法にしたがって、Forguncy 8 Serverのライセンス認証を行ってください。
前準備で用意したすべての対象アプリケーションを発行し、付随する添付ファイルをコピーします。
既存のアプリケーションの発行
アプリケーションの発行に記載されている方法にしたがって、対象のアプリケーションを新しいForguncy 8 Server環境に新規に発行します。
添付ファイル、および画像ファイルのコピー
アプリケーションで添付ファイル型セルや画像アップロード型セルを使用してファイルを保存している場合、それらのファイルを既存のForguncy Serverから新環境のForguncy Serverへとコピーする必要があります。以下の情報を基に、対象のフォルダーそれぞれを丸ごと新環境へとコピーしてください。
Windows | Linux | |
---|---|---|
コピー元、またはコピー先のフォルダー(ディレクトリ) | <アプリケーションの配置フォルダー>\<アプリケーション名>\Upload | <アプリケーションの配置フォルダー>/<アプリケーション名>/Upload |
既定のアプリケーションの配置フォルダー | C:\Users\Public\Documents\ForguncyServer | /opt/ForguncySites/ForguncyServer |
(例)アプリケーション名が「app1」で既定のアプリケーションの配置フォルダーを使用している場合 | C:\Users\Public\Documents\ForguncyServer\app1\Upload | /opt/ForguncySites/ForguncyServer/app1/Upload |
ファイルの保存フォルダーは、アプリケーションごとに指定が可能となっています。保存先を変更しているアプリケーションの場合には、コピー元もコピー先もそれに合わせて変わることに注意してください。
新環境のForguncy Serverの各種設定を、既存のものと同様の設定にします。既存環境において、既定から設定を変更していない機能、もしくは使用していない機能の再設定は不要です。
ユーザーアカウント情報の復元
ユーザーアカウント情報のバックアップと復元に記載されている方法にしたがって、バックアップファイル(FUBAK)ファイルからユーザーを復元します。なお、[外部連携]でOAuthクライアントを設定している場合、その設定内容はユーザーアカウント情報のバックアップから復元されます。
認証プロバイダー
認証プロバイダーに記載されている方法にしたがって、認証プロバイダーを設定します。
メール送信サーバーの設定
メール送信サーバーの設定に記載されている方法にしたがって、メールサーバーを設定します。
パスワードポリシーとアカウントのロックアウト設定
アカウントセキュリティに記載されている方法にしたがって、パスワードポリシー、およびアカウントのロックアウトを設定します。
自動バックアップの設定
バックアップと復元(サーバー管理ポータル)に記載されている方法にしたがって、同様の自動バックアップを設定します。
SSLサーバー証明書の設定
SSLサーバー証明書に記載されている方法にしたがって、サーバー証明書を設定します。
グローバル設定
「GlobalConfig.xml」ファイルをコピーして、既存のForguncy Serverのグローバル設定を新環境に設定します。以下の場所にある新環境の「GlobalConfig.xml」ファイルを上書きします。
Windows | Linux |
---|---|
C:\Users\Public\Documents\ForguncyServer | /opt/ForguncySites/ForguncyServer |
移行元がWindows版で移行先がLinux版であるなど、移行先と移行元で異なるプラットフォーム版のForguncy Serverとなる場合には、以下の点を確認し、修正する必要があります。
自動バックアップの保存先フォルダー、および各種保存フォルダーの設定は、WindowsとLinuxではパスの記載方法が異なるため各プラットフォーム合わせて変更する必要があります。
ユーザーアカウント情報データベースを既定のSQLiteから外部データへと変更している場合、接続文字列は暗号化されているためそのまま使用することはできません。次の図のように一度「GlobalConfig.xml」ファイル内の「UserServiceExternalSqlTypeString」と「UserServiceExternalSqlConnectionString」を削除して空にします。その後、この後の手順8のForguncy Server再起動後にユーザーアカウント情報データベースを設定してください。
Forguncy Serverサービスの再起動
Forguncy Serverサービスの管理に記載されている方法にしたがって、Forguncy Serverサービスを再起動します。
Forguncy Server復元したアプリケーションの動作確認
新環境に復元した各アプリケーションが問題なく動作しているかどうかを確認します。